マレーシア系の航空会社、AirAsiaXが訴えられ、ニュージーランド移民局の許可がないにもかかわらずNZへのフライトに乗客を乗せたとして、$9000の罰金を科せられました。
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マヌカウ地区の裁判所によると、移民法における航空規定に従わなかった罪で、AirAsiaXは、$9000の罰金に加え、裁判費用を科せられました。航空規定に従わなかった場合、最高で罰金$50,000が科せられます。
航空会社は規定によって、NZへ旅立つ旅客機に搭乗する乗客の情報を提出するよう求められていますが、これはチェックインと同時に行うため、搭乗許可は乗客が搭乗する前に必ず取得されることになっています。
搭乗許可はAPP(Advance Passenger Processing System)と呼ばれるシステムを通して取得されます。
エアラインのハンドリングエージェント(地上職員)によって一度データが入力されると、それはAPPのシステムに送られ、ニュージーランド移民局のデータベースに繋がり、その乗客の搭乗が許可されるか否か、移民局への連絡が必要かどうか、搭乗に置いて何か条件があるかどうかのメッセージが自動的に通知されます。
事件は2017年2月のことで、クアラルンプールからNZへのフライトにマレーシア国籍の人が搭乗しようとしたときのことです。
移民局のナショナルマネージャー、Stephanie Greathead氏によれば、チェックインの際、航空会社のハンドリングエージェントが乗客の名前をAPPシステムに提出し、「搭乗不可」の指示を受け取っていたとのことですが、「航空会社のハンドリングエージェントは、いくつかの方法で乗客をチェックインさせようと試み、APPでの指示を受け取る前に、不完全な名前をAPPに入力した」と述べています。AirAsia X はその際、クアラルンプールからNZへのフライトにおいて、その乗客に搭乗許可を出しています。「この件において、航空会社は明確にAPPシステムを無効にし、搭乗させないようにという指示を無視している。これは全く受け入れられない、国境保安対策と移民法における明らかな違反である」
移民局に一度提出した情報はずっと残ります。ビザの申請などにおいて、犯罪歴がある場合はもちろんきちんと申告しなければなりません。虚偽の申告をした場合は国外退去や今後入国が禁じられるなどの処分が科せられる場合もあります。
もっとも、犯罪歴があるから必ずしも入国許可が下りないというわけではなく、その重大性などを考慮のうえ、あくまで移民局や入国管理局の判断に委ねられます。
Yahoo知恵袋において、「痴漢の前科があるのですが、ワーキングホリデービザは取れますか?」などの質問がいくつか投稿されているのを見たことがありますが、果たしてきちんと反省しているのかと疑問に思うところではあります。